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和僑会議事録
第49回香港和僑会
開催日:2009-5-8
講師:有限会社がんばれ社長!武沢信行氏
講演テーマ: 『ビジネスを一気に加速する戦略的短期目標の設定』

■会場:香港日本人倶楽部

◇“偉大ゾーン”強さの本質

以前、セブンイレブン分析の大家が書いた「セブンイレブンの強さの秘密、驚きの発見」の記事ことをふと思い出した。

『生き馬の目を抜く小売りの中でも特に競争の激しいのがコンビニ業界。その中で他の追随を許さないセブンイレブン。いったいなぜそんなに強いのか?

「まてよ?」(と、その大家)

毎週全国からFC(フィールド・カウンセラー)をわざわざ集めて開催される非常に重要なFC会議。ここで直接、鈴木敏文会長が語る講話にこそ、その強さの秘密が隠されているに違いな!講和でどんなことが話されているか是非知りたい。

セブンイレブンに出向き何度も頼み込んで講演資料を見せてもらった。丹念に資料を読んで驚きの事実を発見した。

膨大な講話内容を丹念に読んでわかったこと。

なんと鈴木会長は…。

「毎回、同じことを話していた」ことがわかったのだ。

より正確には、同じ主旨のことを違った逸話などを交え、味付けを変えて噛み砕くように何度も何度も語っていたのだった。(上野 意訳)

 “何事も本質は意外に単純明快”とよくいわれる。成功の法則しかりとも。本質があまりに単純すぎて凡人がその“本質”を聞くと大抵は肝心な部分が右の耳から左の耳へ。

だから大切なことは事例などを織り交ぜ繰り返し聴く必要がある。がんばれ社長の武沢先生のご講演は毎回新たな発見に満ちている。そしていつ聴いても楽しい。しかし実は、根っこの部分は一貫していて変わらない。過去の和僑会での講演と比較してお読みいただければそのエッセンス(本質)が浮かび上がってくるのではないだろうか?

和僑会プレ世界大会:2008-5-1
http://www.wa-kyo.com/previous_02.asp?/92.html

第25回香港和僑会の様子2007-6-1
http://www.wa-kyo.com/previous_02.asp?/80.html

第12回香港和僑会の様子2006-4-1
http://www.wa-kyo.com/previous_02.asp?/67.html

第3回香港和僑会の様子2005-3-1
http://www.wa-kyo.com/previous_02.asp?/58.html

武沢先生ありがとうございます。

(ここまでの文責 上野)

 

■テーマ :『ビジネスを一気に加速する戦略的短期目標の設定』

まず、自己紹介から。2000年から『がんばれ!社長』と言うメールマガジンを発行している。楽天の三木谷社長の講演会を聞いたのがきっかけ。その時の演題は『いかに中小企業がITに対応するか?』であった。この時の結びの一言が印象に残った。「本業を構成し、中核となる技術は外に出したり社員に任せたししてはならない。ホームページぐらいは自分で作れるようにしないとダメだ。」当時私もホームページを持っていたが、社員に作らせていた。そうすると、どうしても社員に気兼ねしてしまう。この文字をもう少し大きくしたいだとか、色を変えたいとか、忙しそうにしている社員を見ていると、「この程度ならまあいいか」とこまごまとした変更を指示しなくなる。そうすると、社長も興味が無くなって見なくなる。自分が見ないものだから、他人が見るわけが無い。アクセス数が減少し、アクセス数が減ったら自分も気迫が無くなりますますホームページがなおざりになり訪問者数が減る。このような負のスパイラルをたどる。

三木谷社長の講演を聴いてから、ホームページビルダーと言うソフトを買って自分でやってみたら、意外と簡単だった。ところが、コンテンツが無いことに気がついた。経営コンサルタントなので各中小企業個別のカウンセルの事例には事欠かないがネットで紹介できるものが無かった。

そこで、読んで面白いものを書こう。と気を取り直し、まぐまぐにメルマガの登録を行った。それまでは宵っ張りだったが、メルマガを書くために朝型に変えた。出勤までにメルマガを書くために毎朝4時起きにすることにし、睡眠時間を確保するために夜は9時に就寝するようにした。このリズムが出来ると体のほうも非常に調子が良い。さて、メルマガだが、あるとき1日で950名増えたことがあった。いくらなんでもこんなに急に購読者が増えるわけがない。と不思議に思い、まぐまぐに電話をかけて聞いてみたら、ウィークリーまぐまぐに“おすすめメルマガ”として紹介されていた事が分かった。この時に私は「やっと志が実現できるかもしれない。」と実感した。

私は坂本龍馬のように生きたかった。龍馬は『日本を洗濯いたしたく候』と言い、土佐藩を脱藩し、幕臣の勝海舟の弟子となり、海軍建設の資金を東北の藩主と掛け合い海援隊を作った。

将来の進路を決めるときに父親に相談した。「オレは坂本龍馬になりたいんだけどどんな仕事に就けばいいか?」父親の返事は「それだったら商社マンか外交官だろうなあ。」であった。

当時希望した進路に進めなかった思いが蘇り、「龍馬のように自分で東奔西走することはなくてもネットを使えばメッセージは東奔西走するはずだ。」人に読んでもらうに値するものを書く、自分の得意なこと、人の役に立つこと、だんだんと読者数も増え300人、500人、800人と増えていった。温泉の湯が湧き出るような感覚を覚えた。

私の天職は“モノを書くことを通じて経営者の役に立つことだ”と50歳近くになってようやくわかった。いみじくもドラッカーは言っている。「私の基本は文筆業である」このくらい簡潔に表したい。私は書くために生まれてきた。社長のために役に立つメッセージを書くために生まれてきた。

さあ、みなさんが何を本業とするかは“偉大ゾーン”をまず最初に見つけることだ。

情熱、得意、利益この3つが重なり合う“偉大ゾーン”を本業とすべきなのだ。

情熱:誰にも負けない情熱を持てるもの。そのことをしていたらアッと言う間に時間が経っていたようなこと。

得意:私は将棋も好きで子供を連れて将棋会館へ行った。そこにいた5年生に5回負けた。好きだが本業には出来ない。

利益:ごはんが食べられること。

 

ここが偉大ゾーン。この3つの円が重なり合ったところを本業としよう!

私は当時自分が行っていた1万円以上の収入を得ていたすべての仕事をEXCELに書き出して行き、ひとつひとつに点数をつけていった。例えば、業務マニュアル作成を請け負った:情熱5点/得意2点/利益3点/合計10点という具合だ。

点数をつけ終わって見直したところ、10点以上の項目は全て書くことだった。セミナーや講演など人の前に建つ仕事は点数が低かった。この作業を行うときには素直に点数をつけることが重要。やってはいけない事、もっと力を入れるべき事が分かる。

当時30-40の仕事をしていたが、やめた仕事の例を挙げると新入社員教育がある。受講者の態度がなってないのでこちらも気分よく教えることが出来なかった。顧問料をもらって経営コンサルタントもしていたが、掛け持ちも物理的な制限があるので新規の契約はお断りすることにした。

一方力を入れた分野は広告事業、有料メルマガ。

読者が増えファンが出来たら色紙の揮毫も売れると思い書道の手ほどきも受けて“忍耐”“努力”など5種類の色紙を作り1枚3,800円でネットで販売したがこれは全く売れない。おひとりだけ熊本から注文がありその時はものすごく嬉しかったので5枚全部送ってあげた。色紙はそれっきり。

ニーズはあってもやってはいけない事もある。有料HPを作った。700人の社長が見てくれたが、情熱がわかなかったので閉鎖した。

今は10点以上の事ばかりしている。偉大ゾーンばかりしている。
行きたくないところややりたくないことはしていない。
だから私の手帳は全部楽しいことばかりだ。

今の日本は景気が良くない。トヨタにしたところで5,000億円の赤字を計上するほどである。愛知県にはトヨタ系列の企業が多くあり、経営状況は良くない。売り上げが6~7割減少しているのだから無理も無い。一時的にCrashしたのと同じだ。ある中小企業の社長さんは裏庭のネギでも食うしかない。とぼやいていたほどだ。

日本に香港の息吹を伝えたいと思っている。こちらで交流したこと、和僑会のことをわたしのメルマガで紹介したら為になると信じている。

配布したプリントに答えてほしい。(以下URLの配布物参照)
http://www.jbn.com.hk/scheduler/upfile/55-2.doc

Q1:過去自分が行った最高のビジネスを100点とすれば今のビジネスは何点だろうか?

Q2:これをいつまでに何点にしたいか?

これを持つだけで大きな第一歩になる。大概の経営者は客観的だが“WILL”を持つべきだ。

《参加者の答え》

Hさん:今が100点で今年中に200点にしたい。

Tさん:今が10点で年末までに60点にしたい。

Xさん:今が88点で今年の8月8日までに88点以上にしたい。

Xさんの回答は悪い事例になる。“WILL“がないからだ。それから注意してほしいのは期限をあまり先にしないこと。危機感が足りない証拠だ。せめて09年と書いてほしい。ゆっくり改善していこうと言う意識では改善は出来ない。劇的に変えていく意識を持ってほしい。

自分の会社に対して期待を大きくしたほうがよい。
今やった質問を経営会議で行うとよい。ぜひパートナーとやってみてください。

会議を行うときに資料の1項目にあるように「2時間後この会議が終わった後、どのような自分に変化しているかを想像」して下さい。会議を行う前にしっかりと自分の目標を決めるのです。

自分がワクワクしていると目標に向かってやる気満々になっているはずです。そうすると目標も短期間で達成できるはず。

期待をはっきりさせ主体的にかかわるようになると目標の達成は早くなる。期待しているとそういうアンテナが立つ。ゲスト、傍観者、客観的ではいつまでも目標に到達しない。

この話は大橋禅太郎著『スゴイ会議』に書いていた内容だ。著者の大橋禅太郎氏はガズーバというIT企業をベンチャーで立ち上げて上場前に売却した起業家で、その時から私は大橋氏に興味を持っていた。あるとき田口ゲン氏から「ガズーバの大橋禅太郎氏があなたに会いたがっている。」と持ちかけられ六本木アマンドでお会いした。

会うなり大橋禅太郎氏から、「1年後にどうなっていたいか?」「数字的な目標は?」「何の部門をどこまで?」と質問が。問われるままに答えると30分後、大橋氏は「克服すべき障害をはっきりさせてその障害をどのように克服するかの答えは全て自分の中にある。」と。それを引き出すのがコーチングと言う手法でありこれが自分のビジネスと言う。そのことを“がんばれ!社長”に書いてほしい、そして広告を出してほしい。と言うのが大橋氏が私に会って話したかった内容。その時は「タダではダメだ」と答えた。しかし、これをきっかけに付き合いが始まった。3月の「がんばれナイト」ではゲスト講師にもなっていただいた。

資料の2つ目は『今うまくいっていること』

・     望んでいる売り上げが達成できた
・     ポジションが安定している
・     本音の情報が取れるようになった。
・     営業スタッフが育ってきた。
・     ルーティンワークが減ってきた。

うまくいっている事を先に考えて進歩を認め実感することが大事。

3つ目、『今うまくいってないことは何か?』

書き出したうちで特に大事と思うことをひとつだけ選んで赤で線を引き目立つようにする。

大橋禅太郎氏によると「人間は言葉のマジックにはまる。」と言う。

例えば毎日のように遅刻する社員がいる。だが、彼はトップセールスマン。放っておいてもダメ。課題は疑問文にするがPositiveな表現で書かなければならない。

このケースでは「どのようにしたら遅刻をなくせるか?」ではなくて「どの様にしたら毎朝全員そろって気持ちよく朝会ができるか?」とノートに大きな文字で書く。

課題を目標に置き換える。

○     ○年○月○日までに(望ましい状況)にする。

そのためにどうするか?

こう書き表すことにより望ましい結果にするために能動的に接することができる。

『半年以内に達成されるもっとも大きな目標は何か?』(4つ目)

私たちはなんとなく考えているが意外と決断をしていない。確定させていない。目標を決めた人とそうでない人では目標の実現度がぜんぜん違う。

達成のイメージがわかないもの、どうやって到達できるかわからないもの、難易度の高いものも出てくるので何のために目標設定しているのか自分でわかるようにする。

過大な期待を自分にかける。そうでないとだんだんと出来るものしかできなくなる。10%増とか3%増こんな思考を打ち破らねばならない。

目標の記述にはマンダラシートがうってつけだ。真ん中にありたい姿を書く

例えば、09年12月24日までに売り上げを1,000万円にする。周りの8つの枠に達成させるための手段を書く。①製品開発②営業③社員教育④ウェブサイト⑤アライアンス⑥自己管理⑦知識と情報⑧健康と家庭。8つが機能することで真ん中の目標が達成するように考える。目標によっては8つでなくても4つでもいいかもしれないが8つがわかりやすいだろう。項目を8つ書いたら具体的な方法を作文する。

朝を制するものは人生を制する。

日本海軍では西郷隆盛式起床法を採用していた。

どのような方法かというと目が覚めたら布団を蹴って飛び起きるのだ。理由はぐずぐずしていたら心が萎える。決めた時間に起きられないと決めたことを守れないことになる。布団の中で眠たくても自分と取引しない。その為には頭で考えないこと。そのうち体が慣れて動くようになる。

1個1個の課題が決まると期限を入れる。それを手帳に転記し毎朝黙読する。そのうち見なくても覚えるようになる。

7番目は会社でできること

1分で思いついたものを書く。書いたものを読む。しゃべらなくていい。しゃべったら影響されるから。そうすると自分のテンション・モチベーションをあげることができる。

“狂う“の名言ビジネス版

・     群を抜く方法は当たり前の事を当たり前でない情熱でやらねばならない。

・     心を100度にするためには一気に上げねばならない。

・     死に物狂いなら何でもできる。その代わり一生懸命にならなければできない。情熱の一部だけでできるものではない。(フジコヘミング)

・     思考を維持する精神は狂気でなければならない。(吉田松陰)

・     目標設定した段階ではウソ(事実と反するの意)だが、達成するのは狂気

・     大切なことは熱狂的状況を作ることである。(ピカソ)

・     燃えないのは凡庸の証拠である。(バルザック)

・     結果と言うものに辿りつけるのは変質狂だけである。(アインシュタイン)

決算書はどこまでわかればよいか?

方向性がわかればよいと思う。よい方向に向かっているのか、悪い方向に向かっているのか、止まっているのか?P/Lは書いてあるとおりに読めば自然とわかる。B/Sは左右にバランスが取れている。左が財産目録で右側が金の出所を示している。経営者の個性・性格が出るのがB/S。

・     自己資本比率(安全性)・・・中小企業なら30%

・     現預金比率・・・これも30% 現預金÷流動負債

・     月商の何か月分までの借入金が妥当か?・・・3ヶ月以内が理想的。6ヶ月以上は危険水域

このようなことが読み取れるようになると計算できたリスクを取ることができる。

このネタはスター精密社長の佐藤精一氏の著書『野望と先見の社長学』に全部出ている。

目標設定のアフォメーション

潜在意識を使う。信念と情熱などと言ってもなかなか実感が湧かない。言葉を使って自己暗示にかける。そのときに積極的な言葉を使う。

『私は○○年○月○日までに○○○を達成します。そのために○○○という行動を起こします。』

自分で書いた文章を毎朝音読する。イメージも行う。ビジュアリゼーションを行う。

達成したイメージを思い描くとホルモンが出る。手帳にも目標を書く。だが、それだけだと価値ある目標が放られてしまうので手帳に写真やパンフも貼る。空想力で達成したときの絵を描く。ストーリーも書くとなおよい。

短期間で目標を達成するには高いハードルを設定し自分に期待すること。期限を決めて固定化すること。

(速記録 by 拙速で候)

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