「新経済原論」 大前研一(2007年07月)
※ 20世紀が国民国家の時代とすれば、21世紀は地域国家の時代である。
※ 20世紀の繁栄は国家が自らが作り出すもの(繁栄のコストは納税者)であったが、
21世紀の繁栄は世界から呼び込むもの(自国以外の人や企業)である。
世界中から企業が来る、資金が来る、人が来る、そして情報が来れば繁栄する。
繁栄する所には自然と世界から人がくるし投資資金が集まる。そこが儲かるからである。
21世紀の政府は、納税者の金ではなく、あり余っている資金を引き寄せ、他人の金で自国の発展を図る競争である。(まさに資源はないのに繁栄していく香港、シンガポール、マカオそして中国のことですね)(筒井)
20世紀は優秀な商品を作って輸出した。 21世紀は繁栄を呼び込む競争である。
中国の大連市長を見習え、インドのバンガロール地方、そして香港を見習え。
今や大連(薄市長)に3000社の日本企業が進出している。
※政府がすべきは世界から繁栄を呼び込むための邪魔をしないこと、安全で快適な生活環境を作り、優秀な人材の育成、情報インフラを創ることである。(香港、シンガポール、マカオ等天然資源は皆無だが如何にして発展しているのか)
※ 中国はGLOBAL・ECONOMYから多大な利益を得ている。
地域ごとに投資を獲得すべくしのぎを削っているが、それは政府から出なく国外からの投資資金を求めての競争である。1998年朱首相(朱改革)以降、地域に対し大幅な経済自治権が与えられた。その反対が日本とロシアである。多くの非効率国営企業に対し、政府は助けもしないし邪魔もしない。
自力で泳ぐか、溺れるかしかない。各都市は必死で海外から投資資金を集めた。
※ アイルランドのコールセンターは外国人に開放し農業国から情報通信国へ。
※ フインランドは森林資源国からネットワーク先進国。ITとeビジネス大国へ大発展。
※ 世界のボーダレス化は益々進み、ビジネスの4要素(通信、資本、企業、消費者の4C)は事実上、国境が存在しない状況にある。
※ 企業はより条件のよい国に法人登録が可能である。
企業解体が進んでいる。
(例)研究開発は日本、エンジニアリングはインド、製造は中国、財務はロンドン
マーケッティングと本社ははアメリカに残す。
また、インドのコール・センターなど間接業務のアウトソーシングは海外でしている。
※ 日本製の意味とは何か?
エジプト棉、フイリピンの付属品、縫製は中国、デザインは日本の場合?
※ GLOBAL世界の誕生
1985年ビル・ゲイツがウインドウズを発表、
1989年ゴルバチョフによるベルリンの壁崩壊
1998年中国、朱首相による改革。中央から地方政府へ
(先進国の産業革命後の200年を20年で達成しようとしている)
※ 金持ちになるのに、必ずしも金持ち国や金持ちの家に生まれる必要はない。
中世は貴族の子は貴族であったが。お金持ちの家に生まれなくてもよい。
国に資源は必要ない。智恵の社会であり、情報の公開が進んだからである。
※ GLOBAL世界(国境の意識されない世界)では、企業の生き残りと繁栄は
クロスボーダー・アライアンスこそ唯一の方策である。
※ 今や銀行、航空、小売、自動車、家電、機械等の業界ニュースでX・B・Aは毎日、目にする。
※ グローバル・エコノミーは資源に恵まれ、人口が多く、軍隊があるとかは関係ない。
国境を越えた外部からの投資を通じて、富やノーハウを手にする事が出来る。
※ 繁栄の条件は、富める国の金持ちに生まれる必要はない。
※ 正しいビジネス4要素(通信、資本、企業、消費者)を活用できる能力があれば可能である。
※ 補助金で農家の競争力は低下する。 農業人口の減少に役立たなかった。
日本の農家は過去10年間に50兆円の補助金を受けたが、競争力は低下する一方。
豪州米を日本に輸入すると1/10の価格になる。 構造的に小さすぎて非効率である。
極端な例は、最近まで続けられてきた、桑の栽培農家への補助金である。
※ ケインズは高金利を悪としてきた。
いまやGLOBAL世界では高金利によって、世界の余剰資金を集める事が出来る。
※ 将来は本社機能を何処に空くかが問題ではなくなる。
開放された地域国家に本社が移転する時代が来る。
※ シンガポール、香港は自国の農民が作る食糧に心配はしていない。
安価で安全であれば良い。
※ 今後の地域社会は特徴を身につけなければ行けない。
※ アイルランドはEUのeハブ、シンガポールは365日24時間コンテナー船からの
荷物を25分以内で積み下ろしが出来る。 また、医学と通信技術に特化してきた。
※ 国境を越える。
BPO・・・ビジネス・プロセス・アウトソーシング
高コストで行われてきた事を、質を落とさず低コストの環境に移す。
過去の10年間に起きた最も重要な変化は国境を越えたBPOの出現である。
※ ハード(中国)もソフト(インド)GE、シチィ・バンク、アマゾン、医療機関等も
アウト・ソーシング化する。 バックオフイス化する。(インド政府が投資誘致に努力)
政府の役割は規制緩和と国営企業の民営化である。
韓国企業・・・吉林省、台湾企業・・・中国大陸、日本企業は大連を狙え。
※ 19世紀〜20世紀前半・・・富を産む資源は農業
20世紀後半・・・石油、鉱物、工業資源
21世紀・・・人的資源(インターネットで富を輸出入可能)
※ 農業のアウト・ソーシング化
※ 米の価格は豪州、タイの10倍。政府の補助金で現地で土地を買い日本の農家は作ればよい。
※ 優れた政府・・・日本政府のGDPに対する借入金(国債)の比率は140%を超えており、EUのどの国よりも高い。
国民は税負担を負いたがらず、政府は国債を発行して将来から借金をしている。
※ 日本は14兆ドルの貯蓄が利息のつかない冷蔵庫にしまわれている。
若しこのお金が出てくれば、政府の借金(国債)より多くなる。
※ 中国予想・・・人民元は50%〜100%の切り上げが見込まれる。
この切り上げにより利益を受けるのは、香港である。
10年の長期で見れば、プラザ合意の日本同様、輸入品の購買が容易になる
中国国内産業の強化につながる。
※ 未来の先取り
基本変化
1. 技術的変化・・・技術進歩は産業を急速に変化させ、消滅させる事もある。
(デジカメがフイルムを無くした。ビヂオからDVD、ブラウン管から液晶)
2. 個人的変化・・・我々はより柔軟に環境変化に対応していかなければならない。
自社の製品分野に起こり変化を察知して、即座に対応する。
3. 組織的変化・・・本社の場所がなくなる。(フジの変化とコダックの没落)
(ノキアのフインランドでの売上は全売上の1%以下)
如何でしたか。
何百ページの本もまとめてみればエキスは凝縮して、まとめる事が出来る物です。
ただ、大切な事は感動した文章を手帳に記入して、実行する努力です。
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